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【品川】水と緑に囲まれた、未来の日本を牽引する国際交流拠点

目次

運河と海を有する水と緑に囲まれた、東京湾のウォーターフロント

品川は都内でも数少ない、東京湾に面している海のあるエリアです。さらに複数の運河と目黒川を擁しており、都会でありながら、豊かな水に恵まれています。かつて、江戸の町には多くの運河や掘割がめぐり、河岸から河岸へ行き来する舟は物流に欠かせませんでした。この時に確立した水運は、明治、大正、昭和初期まで利用されます。

品川の運河や川を眺めていると、往時の面影が蘇ってくるように感じられます。

品川の臨海エリアは「天王洲アイル駅」「品川シーサイド駅」の開業をきっかけに再開発が進み、現在はオフィスビルや高層タワーマンションが軒を連ねています。常に前向きな取り組みを行い、努力を続けている都心のウォーターフロントをご紹介します。

首都・東京の玄関口は海と運河を臨む「水の都」

東京23区の中で、伊豆諸島(大島、新島、神津島ほか)と小笠原諸島などの諸島部を除けば、大田区、品川区、港区、中央区、江東区、江戸川区の6区が東京湾に面しています。品川区は、東京湾に臨むエリアであることに加え、「天王洲運河」「天王洲南運河」「高浜運河」「目黒川」「京浜運河」「勝島運河」などの運河や河川が流れ、都心でありながら豊かな水をたたえた憩いのエリアとして知られています。

品川のリバーサイドは、かつては工場や倉庫が集まる立地でしたが、東京モノレール羽田空港線・東京臨海高速鉄道りんかい線「天王洲アイル駅」、東京臨海高速鉄道りんかい線「品川シーサイド駅」の開業などに伴い、1980年代半ばから再開発が始まります。

魅力的な景観、アートの街「天王洲アイル」

そのひとつが、京浜運河、天王洲運河に面した沿岸にある再開発街区・通称「天王洲アイル」です。ここは全域が埋立地で、総面積は約22ha。エリア内には、「シーフォートタワー」を含む高層ビルの集積する街区「シーフォートスクエア」をはじめ、オフィスビルやタワーマンションなどが建ち並び、公園、街路、広場なども整備されています。

中でもエリアを取り巻く「ボードウォーク」(板張りで出来た遊歩道)は人気で、マンション住民だけでなく、オフィス利用者や買い物客らの憩いの場。緑豊かで開放感があり、建物と自然、そして水辺が調和した景観は、数多くのテレビドラマや映画、TVCMなどのロケに利用されています。

また、天王洲アイルには演劇、ミュージカル、音楽、ダンスほか、幅広いジャンルのエンターテインメントを上演する「銀河劇場(客席数746席)」をはじめ、「TERRADA ART COMPLEX(テラダ アート コンプレックス)」「建築倉庫ミュージアム」など、複数のギャラリーや多目的ホールが点在。「アートの街」としても注目されています。

東京を代表する湾岸再開発地域 「品川シーサイドフォレスト」

「品川シーサイド駅」が最寄り駅の「品川シーサイドフォレスト」も、東京を代表する湾岸再開発地域です。2002年(平成14年)、「イオン品川シーサイドショッピングセンター」、「品川シーサイド駅」開業を皮切りに、ショッピングモール「オーバルガーデン」、「品川シーサイドパークタワー」などのオフィスビル、「品川シーサイドビュータワーI・品川シーサイドビュータワーII」といった住居棟が林立。近年は高層マンション「プライムパークス品川シーサイド」が加わるなど、「水の都・品川」ならではの景観を演出しています。

なお、「天王洲アイル」「品川シーサイドフォレスト」共に交通至便で、前者は東京モノレールで浜松町駅まで4分、りんかい線を使うと新宿駅まで最短18分と、都内主要エリアへ楽に出ることができます。後者は京浜急行「青物横丁駅」も利用でき、横浜方面へのアクセスも便利です。

中世から、権力者が重要視した日本有数の港

品川は古より交通の要衝として発展してきました。陸路としては、古代からの主要幹線道路で、徳川幕府の整備した「東海道」の宿場「品川宿」が有名ですが、中世においては水路も重要視されていたようです。その時代の権力者が品川を手に入れた理由は、東海道沿いであり、江戸湾(東京湾)に面している品川湊(港)が、当時有数の港だったからだといわれています。

品川湊からは、太平洋経由で紀伊半島や東海地方へ、また、利根川・常陸川を上って北関東や東北へと人や物が移動しました。中世の主要流通路で海上交通の要となった品川湊には、有力商人や海運業者が集まり、港町として大いに栄えます。そのため、権力者が品川湊を重視したのだと考えられています。

まだまだ進化する品川のウォーターフロント

品川湾岸エリアは地域を盛り上げる行事も多く、「天王洲キャナルフェス」「しながわ運河まつり」をはじめ、多彩なイベントを開催。「品川浦・天王洲地区」「勝島・浜川・鮫洲地区」では、東京都による「観光振興に資する賑わいの創出・新たな運河利用の発掘など、水辺の魅力向上・運河周辺地域の活性化」を目的とする「運河ルネサンス」に取り組んでいます。

また品川区は2020年(令和2年)、「品川区水辺利活用ビジョン」を策定。水辺の地域を「天王洲エリア」「目黒川エリア」「京浜運河エリア」「勝島エリア」に分け、それぞれが、水辺の利活用を推進、地域住民や団体、行政等が水辺の「将来像」や「取り組み方針」を共有することで、にぎわいや回遊性の向上、親しみ、憩いなどを感じることのできる水辺環境を作ることを目標にしています。

このような取り組みにより、品川湾岸の発展はますます期待できるといえるでしょう。

今も昔もこれからも交通の要衝として機能する東京のターミナル駅

東海道新幹線をはじめ、JRの在来線、京浜急行本線などが行き交う「品川駅」は首都・東京のビジネス、観光、物流を支える主要ターミナル駅です。駅周辺には、徳川幕府が整備した五街道のひとつ、「東海道五十三次」の「品川宿」が置かれ、江戸時代から交通の要衝として栄えてきました。明治時代にはいち早く鉄道(東海道本線)が敷かれ、「品川駅」も開業。人の移動や物資の輸送が盛んになったことで、品川地区は駅と共に発展していきます。

また平成15年(2003年)、東海道新幹線・開業を契機に、駅周辺には複数のオフィスビルやマンションによる、高層ビル街が誕生。近年、新たな再開発もスタートし、さらなる進化が期待されるエリアの中心が「品川駅」です。

リニアモーターカーの始発駅として、さらなる発展が望める品川駅

鉄道開業当時は単線だった品川駅も、現在は路線が増え、山手線、京浜東北線をはじめ、上野東京ライン(宇都宮・高崎線、常磐線)、東海道線、総武線(快速)、横須賀線、成田エクスプレス、東海道新幹線を利用することができます。京浜急行本線の品川駅も併設しており、都内はもちろん、北関東、房総、さらに名古屋・大坂・京都・福岡といった地方都市など各方面へのアクセス至便。羽田空港や成田空港へも直通ということから、通勤通学客だけでなく、ビジネスや観光ほか、国内外から多くの人が集まる、東京を代表するターミナル駅としての役割を担っています。

また、東海道新幹線の開業を前後して、品川駅周辺には有名企業のオフィスビルや複合商業施設などの建設が進み、マンションも数多く建てられ、「職住近接」エリアとしても人気を集めます。さらに品川駅は、2027年の開業を目指す「リニア中央新幹線」の始発駅。面積は約3.5ha。延長約1km、最大幅約60m、地下約40mの大深度地下駅が完成する予定です。

リニア中央新幹線開通に伴う、約1時間で結ばれる東京(品川)と名古屋・大坂をひとつの巨大都市圏とする「スーパー・メガリージョン構想(SMR)」も注目されています。移動時間短縮はアクセス改善につながり、地方に住むデメリットが解消されるなど、ビジネスをはじめ、様ざまな面での好循環が期待できます。

なお、品川駅周辺では、リニア中央新幹線開通を視野に入れた再開発も行われています。JR東日本が進める「品川開発プロジェクト」においては、品川駅と高輪ゲートウェイ駅の間に、オフィスをメインに高級ホテル、カンファレンス、商業施設、さらに住居や教育施設などが入る高層ビルを複数建設する予定です。

このように品川駅は、日本と世界をつなぎ、未来の日本を牽引する国際交流拠点として、さらなる発展を続けていくことでしょう。

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